審議内容 平成18年12月議会

2月15日(木)から始まった刈谷市議会3月議会本会議において、神谷まさひろは3つの項目について約50分間の質問質疑を行いました。当日は、刈谷市婦人連絡協議会の恒例行事である『議会傍聴』の時間と重なったため、その他の方を含めて約30名ほどの傍聴者の見守る中、やや緊張気味の質問質疑となりました。内容としては・・・


1障害者自立支援法について

 昨年の4月より施行された障害者自立支援法。その中でも特に、刈谷市独自事業の地域生活支援事業の中にあります、[日中一時支援] [相談支援] [グループホーム] などについて質問しました。障害者施策については「施設から地域へ」という流れの中、刈谷市の行う地域生活支援事業の役割がこれまで以上に重要であると思います。

2乳幼児医療費無料化の拡充について

 現在刈谷市では、小学校就学前の子供さんについて医療費は無料となっています。「この対象年齢を引き上げてはどうか」と提案しました。「来年(平成20年)4月より引き上げる」とのことでしたが、何歳まで引き上げるかについては明確な答弁はありませんでした。[入院については小学校卒業まで]といったところではないかと思います。

3高齢者のいきいきライフ支援について

 ここ数年[重点施策]と位置づけ施策が充実している[子育て支援策]。一方の[高齢者に対する支援策]も同じように重点施策として位置づけてはどうかと提案しました。高齢者に対する施策が充実して、お年寄りの皆さんがいつまでも元気に、背筋をぴんと伸ばして我々の前を歩いてゆかれる姿を見たとき、我々子育て世代にとっては「安心して子供を産もう」という気持ちになるのではないでしょうか。つまり、[高齢者に対する支援]はもう一つの少子化対策であると思います。


平成19年度 事業紹介 - [刈谷はこう動く!!]

3月議会の中から、皆様方にとって身近な事業16項目を紹介します。

1市役所の立て替えが始まります

昭和29年に完成した現在の市役所は老朽化が激しく、(耐震補強工事をしてはいますが)大きな災害が発生したときの災害対策本部としては心許ない状態です。そこで、現在の敷地内(駐車場として利用している部分)に新たに立て直すことになりました。平成19年度は実施設計と樹木の移植を行って、平成20・21年度に建設の予定です。

2愛知万博のフレンドシップ国との交流を行います

カナダとはストリートホッケーの大会を、インドとはインドの祭りを通した交流会を、そしてジプチ共和国にはサッカー用品を寄贈します。

3介護支援ベッドの貸与利用料を補助します

平成18年度の介護保険制度改正により、軽度の介護認定の方(要介護1、要支援1・2)は電動介護支援ベッドが利用できなくなってしまいました。そこで刈谷市独自の施策として、それらの方に対して、寝具からの立ち上がりを容易にするベッドを、介護保険と同様の1割負担で借りられることにします。

4保育カウンセラーが保育園・幼稚園を巡回します

保育園・幼稚園全園に臨床心理士が巡回して、発達障害のある園児を養育する保護者等の保育不安に対して専門的な視点から助言を行います。

5交通児童遊園を整備します

刈谷駅南北連絡道路と南伸計画道路の整備にあわせて、今年度も様々な整備を行います。具体的には、

  1. サイクルモノレールの更新
  2. ゴーカートコース・造園などの園内整備
  3. クレージーマウスを撤去してミニコースター(写真)を新設
  4. 管理棟2階に『おもちゃ病院』を開設

などです。
『おもちゃ病院』では月に4日程度、ボランティアにより壊れたおもちゃの修理を行います。

6母子健康診査2回 → 7回に拡充します

妊娠してから出産するまでの費用負担を軽減し、安心して子どもを産み育てることができる環境を整備する目的で、妊婦が医療機関で受診する健康診査について、公費負担で受診できる回数をこれまでの2回から7回に拡充します。

7不法投棄防止監視カメラの台数を増やします

平成18年度から、悪質なごみの不法投棄を抑止する目的で監視カメラを2台設置していました。設置されている場所では大きな成果が見られましたので、この度更に8台設置することになりました。設置場所については地区長さんなどと相談の上決定するそうです。

8刈谷駅北口と南口に駐輪場を整備します

北口についてはJRコンテナヤード跡地に平成18年度、平面で約1,000台の駐輪場が建設される予定でした。しかし、暫定的なものは出来ていますが、いまだに本格的な工事に掛かっていません。その理由は、JRがホームの混雑緩和のため駅舎の立替を計画しているのです。そこで、新しくなる駅舎との一体的な整備をするということで、駐輪場について平成19年度新たに実施設計を行い、平成20年度建設するということに変更されました。また、南口につきましては、2階建て約650台収容のものを平成19年度建設します。

9名鉄刈谷駅 改札口からホームまでのエレベーターを設置します

エレベーターの他に、多目的トイレ・連絡通路などを整備し、総額約3億5852万円です。そのうち刈谷市の負担分は約1億762万円です。

10小学校の普通教室に扇風機を設置します

全小学校の普通教室に扇風機をそれぞれ4台ずつ設置します。中学校は平成20年度に設置の予定ということです。私は昨年9月議会一般質問において「小中学校の普通教室にエアコンの設置を」と要望していたのですが、残念ながら[扇風機]ということになってしまいました。教育委員会としては「育ち盛りの子どもの体にエアコンは良くない」という理由だそうです。

11小中学校・幼稚園の耐震対策が全て完了します

平成16年度から年次計画に基づいて校舎・園舎の耐震補強などを行ってきました。平成19年度の予定としては、衣浦小学校西舎・刈谷東中学校南舎の耐震補強工事、小高原・日高・井ヶ谷幼稚園の外壁改修工事、そして平成18年度からの継続事業として行われている刈谷東中学校北舎の立て替えです。これで全ての耐震改修が終了することになります。

12[小垣江小 → 体育館改築] [小高原小 → プール改築] を行います

平成19年度はどちらも実施設計です。また、この2校のほか富士松北・富士松南小学校の計4校は平成19年度に学校創立100周年を迎えます。その記念事業に対する補助も予算計上されています。

13全ての幼稚園で預かり保育を実施します

保護者の出産や病院への入通院、親族の看護や介護などにより預かり保育を望む保護者のニーズに応えるため、これまで3園でのみ実施していた預かり保育を全ての幼稚園で実施します。利用料は、半日の場合1回200円、1日の場合400円です。また、この事業の実施のために、それぞれの幼稚園の保育室1室の空調整備を行います。

14発達障害児のための補助教諭を増員します

自民クラブの予算要望で『障害児のいるクラスへの補助教諭の加配』を要望して以降、平成17年度に3名の補助教諭が実現しました。その後、平成18年度には7名に増員されていましたが、平成19年度は更に13名に増員する予定です。

15児童手当を増額します

児童手当は平成18年度から、受給対象がそれまで小学校3年生以下であったものを小学校6年生までに引き上げ、親の所得制限も大きく緩和されました。これにより刈谷市の場合、対象年齢の子どものうち約81%の子どもが現在受給をしています。その金額は、第1子と第2子は月額5,000円、第3子は月額10,000円です。これが平成19年度より、3歳未満の第1子・第2子についても月額10,000円に引き上げられることになりました。

16[愛知教育大学 ←→ 刈谷駅]の民間バス路線が開設されます

このテーマは、平成14年の3月議会一般質問で私が取り上げた後、平成17年3月議会では同じ会派の加藤賢次議員が要望してくださっていました。当初、もっと早くに開設できそうな雰囲気だったのですが、結局実現までに5年間も掛かってしまいました。愛知教育大学の学生にとっても利便性が良くなり、大きなメリットがあると思いますが、「若者が刈谷駅周辺に増えることによる、駅周辺活性化」や「公共交通機関利用による渋滞漢和」といった複合的なメリットもあると思います。更には、刈谷駅南口に生涯学習センターが開設された際に、愛知教育大学のサテライトとして利用することも可能になってくると思いますので、大きな意味を持った路線開設だと考えています。4月1日から運行とのことですから、このレポートが発行されるときには既に運行していますね。


市政に対する市民ニーズ Best10

刈谷市では昨年11月、市内在住の20歳以上の男女に対して無作為抽出法による市民意識調査(有効回答数1175件)を実施し、その結果報告が3月議会においてありました。

その調査項目の中に、市政に対する「満足度」・「重要度」という項目がありました。この「満足度」・「重要度」という2つを関連させて分析すると、市民の皆様が刈谷市政に求めるニーズを的確につかむ事ができると思います。

つまり、「重要度が高いのにも関わらず、満足度が低い項目」が最も率先して取り組むべき課題であるといえるのだと思います。そこで、そういった視点で見た『市政に対する市民ニーズ』ベスト10を発表しますと・・・



[参加しました!] 障害者自立支援法に関するフォーラムにシンポジストとして参加しました。

3月4日(日)主催:NPO法人くるくる
「緊急フォーラム IN 刈谷」 ~どう変わる?あなたの街~

障害者自立支援法に関する研修会にシンポジストの一人として参加させていただきました。

厚労省の課長補佐熊木氏の基調講演の後、5名のシンポジストによるシンポジウムということで、実際に発言が出来た時間は10分間ほどでしたが、それでも「刈谷市議会議員としての立場で、刈谷市の独自事業である地域生活支援事業をいかに良いものにして行けるか」の視点で、言うべき事は全て言えたのではないかと思っています。

聴衆は約130名、その中には刈谷市の障害福祉課の担当者も参加されていました。こうしたシンポジウムの難しい点は、来て見える方の知識・情報量、障害の種類・程度、受けているサービスの種類などが千差万別で、関心のある事柄も人それぞれなので、どのあたりに的を絞った話をすれば良いのか迷うところです。今後はこうした最大公約数的な勉強会ではなく、個々の実情に対応した情報提供の場が必要なのかもしれないとも思いました。

今後もこうした機会を通じて、障害者や家族の皆様が抱えている問題点を聞かせていただき、そうした声を議会の場に責任を持って届けて生きたいと思います。