平成24年12月議会 質問質疑(一般質問)

9月4日(水)~9月25日(水)までの22日間の会期で刈谷市議会9月定例会が開催されました。今回は14名の議員が一般質問に登壇し、24の議案が審議されました。今回のコロンブスレポートでは、その中で話し合われた『議案』や『一般質問』『委員会での議論』の中から、いくつかの項目について解説を加えながら紹介して行きます。

特別支援学校設置に向けて前進しました

学校イラスト一般質問の中で、刈谷市立の特別支援学校建設に向けた市長と教育長の前向きな答弁がありました。

教育長 「障害を持ったすべての子どもたちの学習環境を整えることを大切にしながら、まずは通学時間の負担等の軽減のために、肢体不自由に特化した特別支援学校の建設をし、そして、この特別支援学校が地域の特別支援教育のセンターとしての役割を果たすことができれば、市、地域全体の特別支援教育の充実を図ることができるものと考えております。」

笑顔
市長 「刈谷市立として肢体不自由に特化した特別支援学校を整備してまいりたいと思っております。」

初当選以来「刈谷市に特別支援学校(養護学校)の建設を」と訴えて15年、やっと前に進みました。開校までにはまだまだ時間が掛かると思いますが、着実に一歩前進です\(^o^)/


中部電力以外からの電気購入→平成25年度約920万円の電気代削減見通し

企画総務委員会において[PPS導入による電気代削減実績]が示されました。既存の電力会社以外が電力を販売することは、[電力の自由化]の方針から平成11年度の改正電気事業法により認められたもので、国の認可を得た特定規模電気事業者(PPS)などが販売できるようになっているのです。私も平成23年9月議会一般質問で、PPSからの電力購入を提案しており、刈谷市も平成24年度から実施するようになりました。

平成24年度は中学校6校・ウィングアリーナなど25施設について(株)丸紅から購入し、約620万円の電気料削減となりました。そして平成25年度は新たに小学校15校・総合文化センターなど25施設について日本ロジック協同組合から購入しており、削減額は約290万円と見込まれています。

つまり、現在刈谷市の公共施設の内、50施設については中部電力以外から電気を購入しており、電気代約920万円を削減しているのです。

国民健康保険特別会計決算より=公平な負担とは?

 

9月議会は前年度の決算を認定する議会でもあります。そしてそれは、一般会計のみではなく特別会計・企業会計全てにおいて行なわれるのですが、今回は国民健康保険の決算から[被保険者1人あたりいくらの金額が掛かっているか]という視点でいくつか紹介しますと・・・

被保険者1人が支払った保険料(税)は約10万2000円、医療機関の窓口で支払った医療費は約5万3000円、それに対して受けた医療費の総額は約28万8000円、そして一般会計からの繰入は約3万5000円といった数字になります。

国民健康保険は一般会計とは別で、単独の特別会計となっています。この会計には一般会計から、法律で定められた割合での繰り入れが行なわれているのですが、実際にはそれだけでは足りずに、法律で定められた以外の繰り入れをしているのが実情です。この繰入額は、医療費の増加に伴い年々増えており[一般会計からの繰入総額(法定も含む)]は平成24年度の場合、約10億8700万円になっていました。

この一般会計からの繰り入れというのは、いわば[国民健康保険のサービスを受けていない方(国保の加入世帯は刈谷市全体の約29%です)も含めた皆さんから頂いた税金]が使われているのですから、際限のない繰り入れは、サービスを受けていない方々にとっては不満の出るところだと思います。

かと言って、この法定外繰り入れをしなければ、保険料(税)を引き上げなければならなくなってしまいますので、この繰り入れ額をどの程度にするのかは難しい問題だと思います。

 

ホームページのリニューアルによりアクセス数が約1.4倍に増加

HPを見る親子ご存知の方もあるかと思いますが、昨年の12月21日に刈谷市のHPをリニューアルしました。それにより旧HPでの1ヶ月間の平均アクセス数58824件だったものが、実に80660件に伸びたとのことです。この伸びは驚くべき数字ですね(@_@) リニューアルの効果ありです! またHP上のバナー広告収入は約340万円ほどあります。

富士松駅と一ツ木駅に駐輪場を追加整備します

現在、富士松駅には駐輪場が駅の北口3箇所に合計478台分整備されていますが、駅の南口にも1箇所108台分を整備します。また一ツ木駅にも3箇所506台分整備されていますが、駅の南口に1箇所166台分を追加整備します。

中央児童館(はばたき)のプラネタリウムを新しくします

中央児童館今回、中央児童館(はばたき)に更新するプラネタリウムの工事請負契約の議案が上程されました。(仮称)夢と学びの科学体験館として整備をするもので、説明を聞いただけでも夢が膨らむ新型のプラネタリウムです。

主恒星、6.5等星までの約9500個とは別に、約1000万個の恒星で表現される天の川を表現し、限りなく自然に近い星空を表現するとともに、宇宙空間から見る太陽系の惑星運行や日食・月食などの各種天文現象をはじめ、ロケットに乗って宇宙空間を移動するような体験ができるハイブリットプラネタリウムです。

以前、ハワイ島に旅行した時、これまで見たこともないような満天の星空に感動し、体が震えた記憶がありますが、今回はプラネタリウムでもその感動を味わうことが出来るかもしれません。平成27年完成! 今から楽しみです\(^o^)/

中央児童館(はばたき)のプラネタリウムを新しくします

下重原町交差点と一色町交差点の間にある横断歩道橋です。1997年に設置された現在の歩道橋は老朽化に加えて、スロープがないため自転車での通行が出来ず、「使い辛い」との声が寄せられていました。今ある場所に、スロープを付け幅を広くして付け替えをします。

 

中央児童館(はばたき)のプラネタリウムを新しくします

刈谷駅南口刈谷駅南口で計画されている民間による大型開発(刈谷駅の西側、これまで駐車場や喫茶コメダさんがあった場所)について、計画の概要が一般質問の中で明らかになりました。

優良建築物等整備事業により、1・2階は商業店舗、3・4階は事務所、5階~23階は129戸の分譲住宅で高さは約80mを建設します。全体の事業費は約35億円で完成は平成28年夏頃を予定。その建物南側には幅5.5mの歩道を新設し電線類の地中化を行いますが、その整備については今年度完了予定になっていますので、本体事業に先立って安心して利用できる歩行空間が確保されます。また、南口駅前広場に隣接する位置に約300m2の広場をオープンスペースとして、待ち合わせ場所や各種イベントなどに利用できる空間も作られます。
刈谷市内では一番高い建物となりますよ。

ミササガパークの芝桜を蘇らせます

ミササガパーク平成13年公園開設時に植栽した芝桜はスギナに侵食され、平成20年に全面植え替えを行ないました。しかし、再びスギナに侵食されて樹勢が衰えていましたので、再度全面植え替えをします。(芝桜で有名な茶臼山高原でも芝桜の管理には苦労していて、3~4年で植え替えをしているとのことです。) 今後も管理面で多額な予算が必要となりますが、「ミササガパーク=芝桜・バラ」として、他市からも観賞に訪れるほどの人気スポットになっていますから、ぜひ継続して欲しいと願っています。

議会基本条例 可決・成立

9月定例会本会議最終日に、議会基本条例が議員提出議案として上程され可決・成立しました。平成23年12月から26回に及んだ検討委員会において私も1年間ほど委員長として、各会派の合意形成に努めて来ましたので、成立したことの喜びも一入です。最終の委員会の中で加藤委員長が「バランスの良い基本条例になったと思う」と言われましたが、私もそのように思います。

今回の条例の中には、これまでにはない議会運営のしくみとして・・・

①議員からの質問に対して、執行部が逆質問を行なう「反問権の付与」
②委員会での議案審議において委員同士が議論を行なう「議員間討議」
③委員会における「請願提出者の意見陳述の機会の付与」

などが規定されており、これらは条例制定の目的である[議会の活性化]を目指した取り組みです。その他、条例では[市民に開かれた議会][市民に信頼される議会]を推進することなどが謳われており、今後はその実現に向けてオール刈谷市議会として全力で取り組んで行きたいと思います。


刈谷市議会副議長に就任しました!

刈谷駅南口8月8日(木)刈谷市議会臨時議会が行なわれ、私は副議長に就任致しました。

副議長に就任すると、これまで条例制定に向けて務めてきた議会基本条例検討特別委員会の委員長の職を辞めなければなりません。委員会の開催予定としてはあと2~3回、条例の素案もまとまり、9月議会での条例制定を目指していたこの時期に辞めることに対しての迷いがありましたが、「今後は、条例の中で謳われている[議会の活性化][市民に開かれた議会][市民に信頼される議会]の実現を推進する立場でガンバロー!」と決意を新たにしています。

また、この副議長職は私にとっては2度目となります。前回の失敗や反省、逆に上手くいったことなどの経験を生かして、刈谷市民のため、刈谷市のため、そして刈谷市議会のために尽力する覚悟です。そして、この経験が自分自身にとっても良い刺激と勉強になればと思っています。皆様のご協力とこれまで以上のご指導をよろしくお願い致しますm(__)m


刈谷の気風

刈谷の気風8月のある日、毎日新聞に[刈谷の気風]というコラムが載っていました。

記者の視点を私なりに解釈しますと・・・

今年刈谷市が進めている記念事業の「刈谷城築城480年」は徳川時代の構築に向けた出来事、一方の「天誅組の義挙150年」は徳川政権を打倒するために尽力した出来事です。この相反する出来事を同時に祝っているのは、確かにユニークなことかもしれません(笑)

ただ、この2つの出来事には共通する点もあります。それは共に、新しい時代を拓こうとしたこと。この進取で柔軟な気風こそが刈谷の気風だと言うわけです。

竹中市長は挨拶の中で「歴史を学ばなければ今は語れない 今を学ばなければ未来は語れない」という言葉をよく使われます。私も刈谷市議会議員として、新しい時代を拓こうとし進取で柔軟な気風で、時代の変革に向かっていった先人にぜひ学びたいと思っています。天誅組の気概ですよね(笑)!

ということで、次のコーナーでは 「刈谷城築城480年」と「天誅組の義挙150年」のイベントについてご紹介します。

 

 

 


8月10日(土)産業振興センターにおいて『刈谷城築城480年記念会』が開催されました。
講演会では、徳川家康の子孫・徳川宗家18代当主の徳川恒考氏が「江戸時代に学ぶ現代」というテーマで、水野勝成の子孫・水野宗家20代当主の水野勝之氏が「刈谷と水野氏」というテーマで、それぞれ講演をされました。その後のシンポジウムでは水野家分家の方々のほか、土井家・重原藩を納めた板倉家も参加して「徳川家康出生の時代」のテーマで、ユーモアタップリに刈谷の歴史を語り合いました。

刈谷駅南口目の前には、大勢のお殿様がずらっと並んでおられますから、若干緊張しながらも(笑)「今日は生の歴史を学んだ~」そのようなことを実感した記念会でした。

写真は徳川恒考氏の講演風景です。教科書に載っていた徳川家康公に雰囲気が似ておられるように思うのですが(笑)、如何でしょうか?




刈谷駅南口8月24日(土)中央図書館で『天誅組シンポジウム』が開催されました。

刈谷偉人伝[維新の魁 天誅組]のDVD上映→東吉野村教育長坂本氏による基調講演→刈谷市・東吉野村の中学生も参加したシンポジウムという進行で、ファシリテーターの山田氏の進め方がとても上手で、天誅組のこともよく理解でき、中身の濃い非常に良いシンポジウムだったと思います。

「天誅組から学んだこと」として、中学生が「さきがけであること」「逃げないこと」「責任ある行動をとったこと」「若い人が新しい国を作ろうとしたこと」「責任感と絆、高い志」などを挙げていました。そして、太田教育長が「(歴史を通じて)生き方を考えさせることが教育として大切」と言われましたが、私自身にも当てはまる言葉だと思いました。

歴史を学ぶとは生き方を学ぶこと、そして天誅組に学ぶ生き方とは、新しい時代を拓こうとし進取で柔軟な気風で、時代の変革に向かっていった高い志と気概だと思います!



刈谷駅南口現在、相生町交差点にある信号機を東側の交差点に移設する計画があり、それに伴い広範囲にわたり交通の流れに影響が及ぶと考えられます。

交差点移設をチャンスと捉え、地域の住民の方や地元商店街、周辺企業などの代表に参加して頂き、賑わい創出のためまちづくりの観点から意見交換・議論をして貰おうという取り組みです。「まちづくり」とひとことで言っても様々なアプローチや切り口がありますが、今回は「みちづくりからまちづくりを考える」と言うことで、道路整備からアプローチして行く予定になっています。

1回目は8月31日(土)午後2時より、地域住民など約25名が参加し、「まちの良いところ(魅力や愛着)や悪いところ(問題点)」についてKJ法で話し合いを進めました。通算8回ほどの会議を予定しており、次回までには[交通量の調査][刈谷駅北口周辺への全戸ポスティングによるアンケート][刈谷駅利用者へのアンケート]を実施し、[毎回、会議の内容を地域へのかわら版として報告]するとのことですから、かなり大掛かりな意見集約・合意形成の取り組みであると思います。

刈谷駅南口KJ法での意見出しの時にはグループに参加をさせてもらいましたが、我々議員はあくまでオブザーバーとしての参加ですので、出された意見をしっかり聞いて今後のまちづくりの参考にして行きたいと思っています。