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編集長 榊原直木
刈谷市議会9月定例会は9月3日(水)~25日(木)までの23日間の会期で開催されました。今回は一般質問に15名の議員が登壇し、私も初日の午後1時から約40分間に亘り次の3項目について質問しました。その内容について紹介します・・・
当局の答弁→今年度庁内に「刈谷市成年後見センター設置検討部会」を設けて、事業内容・実施方法などを協議し、平成27年度から成年後見支援事業をスタートする方向で調整中
私の意見→高齢化の進展により成年後見の必要性が高まり、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門家だけでは対応できなくなります。かと言って市民後見人のような知らない第3者では不安です。そこで成年後見センターを設置することにより後見受任者が個人ではなく、公的な機関である後見センターが受任者となるため、後見人が先に亡くなるといったリスクがなく受任の継続性が担保され、複数の目で監視が行われるので安心して任せることが出来るのです。
従って、私のイメージする成年後見センターと言うのは、法人後見受任をする組織であり、単に成年後見制度に関する相談を受け付けたり、制度利用の手続きを支援したり、あるいは制度の啓発だけに止まるセンターであってはならないと思っています。
当局の答弁→現在の防犯灯の総数は7897基、その内LED灯の数は1239基
私の意見→一度に沢山の交換をすることに対する業者の能力に問題がないのであれば、リースによりLED灯への交換を加速させて欲しい(但し、既存の防犯灯の再利用方法を確保することと、地元の業者が参入出来るルールが必要)
当局の答弁→街頭防犯カメラ設置事業における防犯カメラの設置件数は21台、今後の予定は学校や公園・逢妻駅周辺等に約40台の設置を予定している。そのほかに商店街が設置したものは平成25年度38台、平成26年度は3台を設置予定
私の意見→設置した防犯カメラの内、電気代などのランニングコストを商店街などが負担している場合があるが、「防犯対策のため」という極めて公共性の高い目的での設置なのだから、ランニングコストも刈谷市が負担して欲しい
9月定例会における議案・補正予算・ほかの議員が行なった一般質問などから 身近なことがらについて数点紹介します・・・
児童福祉法の一部改正により、児童クラブの設備や運営の基準を明確にする必要が出来たための条例制定です。大きな変更点としては、対象児童の年齢を国の基準ではこれまで「おおむね10歳未満」としていたものが「小学校6年生まで」が対象となります。しかし条例には「経過措置」が設定されており、現在は小学校3年生まででも受入定員に余裕のないクラブもありますから、6年生までの受入については今後、保護者等のニーズの把握に努め慎重に検討するとのことです。
また、教室の広さや開所時間・日数などが規定されたほか、愛知県が行う研修を修了した[放課後児童支援員]を1クラブごとに2人以上置くことになりました(但し、1人を除き補助員に変えることが出来る) こうしたことで指導員のレベルアップにも繋がると思います。
これまでの[認可園(保育園)][認可外保育所][企業内保育所]といった括りに加えて、[小規模保育事業A型][小規模保育事業B型][小規模保育事業C型][家庭的保育事業][居宅訪問型保育事業][保育所型事業所内保育事業][小規模型事業所内保育事業]などが新たに行われるようになります。
条例にはもちろんそれぞれの違いが規定されていますが、「複雑過ぎて、利用者には使い辛いし担当課も大変だなぁ~」というのが正直な感想です。そして「今回の条例で規定された[新たな保育のかたち]は刈谷市には必要ないのではないか」とも感じています。
子どもに対する水ぼうそうの予防接種が無料に、そして高齢者の肺炎球菌予防接種は自己負担額2500円で受けることが出来ます。10月1日からの実施です。
現在、保育園にはエアコンが設置されているのですが、幼稚園は夏休みがあるため「暑い期間は閉園している」とのことで、これまで設置されていませんでした。この度、16園全ての保育室(127部屋)に設置することになり、そのための補正予算3億5200万円が計上されました。26年度中には工事着手をして、27年5月末までの工事完了を目指しているとのことです。
下重原町交差点と一色町交差点の間にある横断歩道橋です。1977年に設置された現在の歩道橋は老朽化に加えて、スロープがないため自転車での通行が出来ず、「使い辛い」との声が寄せられていましたのでスロープを付け幅を広くして架け替えをします。12月頃から工事が始まり、工事期間中も既存の歩道橋は利用することが出来ます。
次の3箇所の幹線道路計画について調査をおこないます。
(1)刈谷ハイウェイオアシス周辺において、
スマートインターチェンジの導入を検討
→国でもスマートインターチェンジ設置を推進していますから、可能性が高くなって来ました。
(2)恩田町交差点付近の渋滞対策及び周辺への影響について検討
→一番良い方法は、新幹線の下を広げることですが、それは極めて難しいので可能な方法で対応します。
(3)都市計画道路刈谷駅前線(刈谷駅北口からアイシン開発のビルに向かう道路)での交通社会実験による効果確認・影響調査
→交通社会実験は平成26年10月30日(木)から11月2日(日)の4日間、カラーコーンや安全柵などで一方通行・歩道拡幅をして行います。そして11月1日(土)と2日(日)は拡幅した歩道において地元商店街主催による露店などのにぎわい創出イベントも開催されます。
燃料である水素と空気中の酸素を化学反応させて作った電気でモーターを駆動して、走行時には水しか排出しない燃料電池自動車を公用車として率先して導入することで、自動車の普及啓発を図ります。なお、水素ステーションについては、一里山町の国道一号線沿いに、岩谷産業(株)が今年度中の供用開始を目指して整備を進めているとのことです。
白土議員の一般質問の中に「自主財源確保の取り組み」という項目がありました。現在保有している資産を最大限活用したり、新たな手法やアイデアで歳入を増やす取り組みです。
具体的には、「HPへのバナー広告・窓口用封筒・ガイドブックやクリーンカレンダー・市民だよりなどへの広告掲載」「太陽光発電設備を設置するために小学校の屋根の貸し出し」「自動販売機設置の入札」「公共施設連絡バスへのラッピング広告」などが現在行なわれています。
そして白土議員は新たに「雑誌スポンサー制度」を提案されました。この制度は、図書館が指定する雑誌の購入費用をスポンサーに負担してもらい、代わりに提供企業等の広告を掲載するというもので、刈谷市でも、平成27年度からの実施を目標に準備を進めているとのことでした。 全国の自治体ではこのほかに「ネーミング・ライツ」や「公共バスなどでの紙面、音声での広告」などがありますが、「そんなことも出来るのか(@_@)」と驚くような、他市でも未だ例のない奇抜な発想のものが何かないかなぁ~と思いを巡らせながら一般質問のやり取りを聞いていました。
ところで・・・写真は小高原小学校前の[KAKUBUN 歩道橋]です。県が行っているネーミング・ライツの一つですから、単に広告を歩道橋に書いているのではなく、この歩道橋の名前自体が[KAKUBUN 歩道橋]なのですよ。
蜂須賀議員の一般質問の中に、今年度行われている[墓園整備拡張計画]に関するものがありました。墓地不足を解消するために、青山斎園の霊堂西側にある植栽帯の一画(410㎡)を整備して墓地130区画を新たに整備するもので(現在新幹線北側にある墓地が261区画ですからその半分程度です)、既に工事に着手し、平成27年3月の完成予定、6月に市民への募集を行なう予定になっています。
応募条件としては、申し込み時点において刈谷市に引き続き6ヶ月以上住民登録がされている方で、現在親族のお骨を持ってみえる方、または改葬を希望される方が対象です。
私は建設水道委員会の所管事項として[刈谷駅周辺の駐車場について]質問しました。 刈谷駅周辺の駐車場について当局は「相生駐車場で賄えるので不足しているとは認識していない」という立場です。
確かに以前の調査では、路上駐車の最も多い金曜日の夜9時台の違反駐車台数は85台、その時の相生駐車場の利用率は39%(61%=309台分が空いている)ですから数字の上では十分賄えることになります。しかし、駅周辺の飲食街から相生駐車場へは少し距離がありますから、利用して貰うためには何らかのインセンティブが必要ではないかと考えます。そこで、相生駐車場の夜間専用定期駐車券(通常より割安なもの)を作って、店舗の従業員などはそちらに誘導するようなしくみを作ってはどうかと提案しました。
建設水道委員会において議員提出で「刈谷市亀城公園等整備基金条例の廃止について」という議案が上程されました。共産党の野村議員が提出者代表として趣旨説明をされましたので、私は「この議案は、お城や歴史博物館を含む亀城公園の整備そのものに反対しているのか、整備は賛成だけれどもその整備費用を基金として積むことに反対なのか、どちらですか?」と質問をしました。
「お城の再現が是か非かというのは今後の話で、今の時点ではあくまで基金を積むことに反対である」との答弁でした。傍聴していた議員から「議員間討議みたいでしたね」と言われましたが、これは議案に対して質疑をしているだけで、提出者である野村議員はあくまで質問に対する答弁だけ、逆に質問することは出来ませんから、私が有利な立場での議論ですから少しフェアではなかったかな・・・と思っています(苦笑)が、こうした議論が議会の中でもっと活発に出来るといいなぁ~と思っています。
文教委員会には[私学助成の拡充を求める陳情]が全部で3件提出されました。内容的には同趣旨で、それぞれ国・愛知県・刈谷市に対して拡充を求めるものです。国・県に対する陳情は簡易採決により全会一致で採択されたのですが、市に対する陳情は賛成・反対のほかに、「主旨採択」を求める意見があり、最初に「主旨採択」について採決したところ、「主旨採択」は賛成少数で否決、その後「採択」か「不採択」かを採決したところ、「不採択」となりました。
刈谷市でも独自の授業料助成を行なっており、平成20年にはそれまでの年間12000円から18000円に拡充をしました。所得制限なしに助成している自治体の中では最も高額の助成であります。そういったことから、「公私間格差の是正を訴える趣旨には賛同出来るが、刈谷市とし更なる増額の必要はない」という考え方から、ここ数年は「主旨採択」とされていたのですが・・・
外部要因はほとんど変わっていないにも拘らず「主旨採択」の年と「不採択」の年がある・・・ 不思議な感じがしますが、委員会のメンバー構成次第ということですね。
平成26年9月25日、全部で64項目からなる志誠会としての[平成27年度予算・施策に関する要望書]を竹中市長に提出しました。昨年は私が副議長を務め、会派を離脱していたため、こうした要望書を会派として提出するのは一年ぶりです。実現したことや実現に向けて動き始めた事柄は削除し、新たに市民要望を受けたものや、以前は要望していたのですが一般質問での答弁などから「実現は極めて難しそうだ」と諦めて項目から外していたものも、今回は一部復活させました。
●中小企業振興基本条例を制定すること
●野良猫対策を実施すること(不妊・去勢手術への補助制度など)
●防犯灯のLED化を推進すること
●子どものインフルエンザ予防接種への助成をすること
●テニスコートの新設と既存コートの改修を行うこと
●ハイウェイオアシスへスマートインターチェンジを設置すること
●刈谷駅のトイレを改修すること
●ドッグランを整備すること
●刈谷球場へ銀傘を設置すること
●市道におけるベンガラ舗装を推進すること
●市内に特別支援学校を建設すること
●中央児童館(プラネタリウム)再整備を図ること
●粗大ごみ運搬用軽トラックを増車すること
●JR逢妻駅にエレベーターを設置すること
●旧ユニー、文助跡地を整備・活用すること
●一ツ木駅西側に駐輪場を増設すること
●下水道の事業認可区域を拡大すること(市街化調整区域も含めて)
●成年後見センターを設置すること
こうして書き出してみると、長い間懸案だった大型の事業が着実に前進したことを改めて感じます。
総合文化センター大ホールにおいて『スクールコンサート カリヤ』が開催されました。市内6中学校と刈谷高校、刈谷北高校、愛知教育大学付属高校のオーケストラ部などが出場し、今年で20回目を数えるコンサートです。
学校によって[オーケストラ部][吹奏楽部][音楽部]の3パターンがありますが、[オーケストラ]と[吹奏楽]の違いは「吹奏楽+弦楽器=オーケストラ 」ということを一昨年初めて知りました(笑)どの学校も素晴らしい演奏で、演奏会の始まりから最後まで、9校全ての学校の演奏を息をすることも忘れて聞き入ってしまいました(笑×2)
写真は、スクールコンサート実行委員会の許可を得て撮影・掲載した刈谷北高校の演奏風景ですが、男子部員はゼロ、全て女性だけの団員で「やはり、元女子高だけのことはある!」などと思って聴いていました(笑×3) 今年は、地区大会で金賞を受賞し県大会にも出場したとのこと。母校のためひいき目に見てしまうのかもしれませんが、一段と素晴らしい演奏だったように感じました。
気持ちが穏かになって、心が洗われた4時間半でした。
小山地区の敬老会に出席しました。小山地区の対象者は1010人、最高齢は101歳です。余興では、小高原小学校の金管バンド部が出演しました。演奏曲の中に小高原小学校の校歌がありましたので、私も大きな声で演奏に合わせて歌っていました。今日の出席者の多くは小高原小学校卒業生のはずですが、周りを見渡したところ校歌を一緒に歌っている様子が見られません。隣にいた校長先生にそのような話をしたところ「今日の出席者が本校におられた頃は、まだこの校歌が出来ていなかったのではないでしょうか・・」とのこと。なるほど、納得です(笑)
来賓が挨拶の中で、長寿の記録(120歳)を持つ泉重千代さんがギネスブックに載ることになり、女性レポーターが取材した時の問答を紹介されました。
レポーター:「長寿の秘訣はなんですか?」
泉重千代:「酒と女かのぉ。」
レポーター:「では、女性はどういうタイプがお好きですか?」
泉重千代:「やっぱり、年上の女かのぉ。」
ふぅむ。このユーモアーが長生きの秘訣なのですね!
一昨年嫁いだ娘と共に刈谷駅前広場で行われているカリアンアサイチに出かけました。
パン・卵・野菜などを購入し、私がいつも「おっかけ」をしているバンドkariyarsさんや、歌うパン屋の稲生さん、同姓同名の安城市議神谷昌宏さんらのミニコンサートを楽しみました。kariyarsさんが山口百恵の「秋桜」を歌っている時には娘の顔を見ることが出来ませんでした。目が潤んでいるこちらの顔を見られることは照れくさいし、娘も同じようになっていたらもっと照れくさいからです(苦笑)
自宅に帰って慌てて着替えてからは、桜市民館で行われた『桜区敬老会』に出席しました。一週間前に小山地区の敬老会で代議士がされた、120歳の長老泉重千代さんのエピソードを拝借して「笑い上手・喜び上手が元気で長生きの秘訣です」といった挨拶をしました。
アトラクションの最後は「故郷」を会場全員で合唱です。「こころざしを果たして いつの日にか帰らん 山はあおき故郷 水は清き故郷」これもまた目を潤ませながら歌っていました。最近、涙もろいです・・・
9月定例会の最終日。昼食時には、定例会最終日恒例となった[刈谷市役所フロアコンサート]が市役所7階フロアで行われました。
「クラリネットによる、そっと秋風コンサート」ということで、クラリネットと電子ピアノを使って「愛の挨拶」「赤とんぼ」「島唄」などの曲が演奏されました。このコンサートはいつも、定例会が終了した安堵感に素敵な音色が加わって、心が豊かになった気持ちで聞いています。素晴らしい企画です!